REVIEW/COMMENT

超マイナー実験ロック集

LAVENDER HEAD/GATE ニュージーランドのヴェテラン・ノイズ・ロック・バンドDEAD Cのマイケル・モーリーによるソロ・ユニットの最新2枚組LP。ローファイ・エレクトロニクスを駆使した、厚みのあるドローンが全体を支配している。秘教的なムードはこの辺の音の特長。本人は「テクノ」のつもりらしい。

ARK/TANAKA NIXON MEETING M・モーリーとFILES INSIDE THE SUN/RAINのダニー・バットによるユニット。名前がユニークだが、音も非常に変わっている。複数の弦楽器、打楽器、電子楽器を用いて、ラ・モンテ風ミニマルと脱力したインプロが曖昧に合体したような怪しい演奏をやっている。これは唯一のアルバム。

INTERFERENCE/SURFACE OF THE EARTH ニュージーランドからは何故これほど奇怪なロックばかり出てくるのか?。若手に属する「地球の表面」は、ギター・ドローン・ノイズの極点ともいうべき、延々とひたすら「同じ音響」が続く衰弱し切ったミニマル音楽を聴かせる。ちなみに別ユニットのK-GROUPも「同じ音」!。

THESE PREMISES ARE NO LONGER BUGGED/NEIL CAMPBELL ギター・ポップで有名なイギリスのグラスゴーには、実は脈々と続く地下前衛音楽の伝統(?)がある。その中心に位置する、天才リチャード・ヤングスも時々加わっている不定形の即興演奏集団A-BANDのリーダーのソロ作。美しくも壊れ切った器楽曲集。

JULIAN BRADLEY N・キャンベルとのデュオやソロで膨大な数のカセット・リリースを行ってきたジュリアン・ブラッドレイの唯一のLP。でもまだ片面のみで2曲しか入っていない。しかし内容は素晴らしい。キャンベルやヤングスやサイモン・ウィッカム・スミス等と同様の、ハンドメイド感溢れる雑音まみれのミニマル音楽。

ENTERTAINING THE ROBLE DEAD/JON GODBERT 彼もグラスゴー人脈。轟音フィードバック〜ドローン合奏で知られるTOTAL〜SUNROOFのメンバーの唯一のソロ。自宅多重録音で織り成される優雅で枯れた弦楽ノイズ。こういう音楽を何と呼んだらいいのか分からないが、異次元のクラシックとでも言っておこうか。

PAEKONG MAE 世界のあちこちの居間や地下室や空き地とかで、音楽性も演奏力も無関係に、適当に楽器を持ち寄り、フリー・ジャズとも宴会とも練習ともつかない合奏を日夜繰り広げている連中が結構な数いる。その模様がレコードになっても構わない。それを聴いて感動する者がいても彼等は意に介さない。そんなアルバム。

LET'S BUILD A PUSY/HARRY PUSSY 初期は「裏ロイヤル・トラックス」的なトラッシュ・ロックだった男女デュオ。ソニック・ユースからも注目されたが、更に地下にもぐって現在に至る。この最新2枚組では男だけになり、片面1曲ずつコンピューターによる「ピ〜〜」という単音ノイズのみが全4曲、スゴい!

Last Update : 2003/09/18