"The Dawn of DIMI"(DVD)
ERKKI KURENNIEMI
KINOTAR |
"Aanityksia/Recordings 1963-1973"
ERKKI KURENNIEMI
LOVE RECORDS |
恥ずかしながら、このエルキ・クレニエミという人物のことを、僕はまったく知らなかった。1941年生まれのフィンランドの電子音楽家で、自ら開発した「DIMI=Digital
Music Instrument,Associateve Memory」という一連の電子楽器を用いて、数々の独創的な実験を60年代から行ってきたという。『Aanityksia/Recordings』は彼の初期の録音を集成したアルバムで、今聴いてみると、まるで90年代以降のミニマル・テクノや実験的でノイジイな電子音響の先駆とも思えるような、興味深いトラックがぎっしりと詰まっている。時代はもっと遡るが、カナダのヒュー・ル・ケインにしても、あのレイモンド・スコットにしても、想像上の音をリアライズするために、奇妙なマシンを発明してしまう音楽家の系譜はいつも面白い。『The
Dawn of DIMI』は、ミカ・ターニラ監督のクレニエミの長編ドキュメンタリー映画『未来は嘗てそうであったものではない』(02年)に、何とパンソニックとC・M・フォン・ハウスウォルフ(はスウェーデン人ですが)、そしてクレニエミ自身が実際にDIMIを使って行ったライブ・パフォーマンスの映像(ヘンな機械でヘンな音を出し捲ってます)、更にクレニエミ制作の短編フィルムが膨大に収録された豪華版DVD(但しPAL方式なのでご注意を)。これはマストでしょう。(A)
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"Unkown
Spin"
CHARALAMBIDES
KRANKY |
砂漠の蜃気楼のような音楽。テキサスのハラランビデスはトム・カーター、クリスティーナ・カーター、ヘザー・レイ・マレイの3人によるトリオ。これまで相当な量の作品を自身の運営するホリ−・アザ−やあちこちのレーベルから発表していて、特にホリー・アザーのタイトルはそのほとんどが限定CD-Rのため非常に入手しにくかったのだが、この度、何とあのクランキーからリイシューされていくことになった。その第一弾がこれ(元々はハラランビデスと、クリスティーナとヘザーのデュオ、スコーシズのダブルネーム・アルバムだったが、スコーシズの曲が外れている)。ライブをテープに直接録音したという『Unkown
Spin』は、3人の幽玄的なギターにクリスティーナのワードレスな歌声が重なるという、このバンドの王道のスタイルが収録されていて、彼らの妖しくも美しい魅力を堪能するにはもってこいのアルバム。それぞれのソロやスコーシズの活動も活発で、そのどれもがやはり神秘的な世界を放っている。今後とも注目していきたい。(KN)
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"Here/ There"
ISO68
(HAUSMUZIK) |
"Here/ There Played By"
ISO68
(HAUSMUZIK) |
冗談としか思えないシューゲイザー・エレクトロニカの隆盛をよそに、淡々と控え目な音を紡ぎつづけるフローリアン・ジマーとトーマス・レボーグのISO68、局所的に高い評価を得た前作に続く、3枚目のフル・アルバムが本作。少し前のリリースだが、是非紹介したい。まあるく音粒が揃えられた、胎内的な穏やかさと暖かなベース、ブラシを多用したドラミング、そして職人的で緻密な作り込みとウェルメイドなメロディが、奇跡的なほどに嫌みなく解け合っている。個人的に“上質であること”をあまりに追い求められると、情報量過多になってしまってどうしても体が受け付けないのだが、重箱の隅を埋めていくような作業に没頭するのではなく、ここにはスペースがスペースとしてただそこにあるのがいい。最近リミックス・アルバムも出た。だけどこちらは聴かなくても問題ないかな。(N)
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"The Best of"
FRA LIPPO LIPPI
RUNE ARKIV |
今やECMがディストリビューションを行っていることでも有名なノルウェーのルーネ・グラムフォン。オーナーのルーネ・クリストファーセン
(近年MONOLIGHT名義でソロもリリースしている) が率いていたエレ・ポップ・バンド、フラ・リッポ・リッピのべスト・アルバムが新設されたサブ・レーベル、ルーネ・アーカイヴから発売された。ベストといっても半分以上は新録で、ジャケットも同レーベルではお馴染みのキム・ヨーソイが担当。初期にはノルウェーのジョイ・ディヴィジョンとして日本でも一部マニアからは高い評価を得ていたが
(同時発売の『The Early Years』で聴くことが出来る)、本作はヴォーカルのペール・オイスター・ゾーレンセンが加入し、ワールドワイド・デビュー後のポップな楽曲を中心に編集されている。1985年のメランコリックな傑作『SONGS』(本作に5曲収録)は翌年ヴァージンから発売され、イギリスや日本でも大絶賛された。1987年のスティーリー・ダンのウォルター・ベッカーがプロデュースしたロス録音のAOR風味な『Light
And Shade』(本作に4曲収録)は日本でもヒットしている。キング・オブ・コンヴィニエンスのローランド・オイエのソロに代表される昨今の北欧エレ・ポップの元祖とも言えるアコースティック楽器とエレクトロニクスを絶妙にブレンドした彼等の名曲群は懐かしさ越えて正にポップ・クラシックの域に達している。(O) |
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"Situation Vacant Columns"
CULPIS
PARA DISC |
京都のパララックスから、瞠目すべき新人が登場した。カルピスは、エレクトリック・ギター&ペダルのミチ・ナガタ、ハーモニウム、ジャンクのダイゾー・ニシムラ、リードのタクジ・ナカの3人組。このような楽器編成から、それなりのイメージが思い浮かぶことだろうが、それはおそらくまったく外れている。ケヴィン・ドラム、ヴォイス・クラック、ピタ、ヘッカー、ビューティオン、ポマスル、φ(ミカ・ヴァイニオ)、これらの名前にピンと来た方は、何を置いても聴いてみるべきだろう。ポスト音響派的フリー・インプロヴィゼーションの彼方?、あるいは、グリッチ・エレクトロニクスの(反)未来?。個人的には、ケヴィンのファースト・プリペアド・ギター・ソロ・アルバムをはじめて聴いた時のような、あるいは、トーマス・レーン&マーカス・シュミックラーのデュオ作を聴いた時のような、驚きと衝撃と興奮をこの盤から感じた。ライブを是非見たい。(A) |
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"Indigo Influence"
RYUSEI HATTORI
CAFE INDEPENDANTS LABEL |
"Ambivalent"
HIDEKI NAKANISHI
CAFE INDEPENDANTS LABEL |
「ベース界のハーバートが京都にいる!」とMAPの小田さんに聞いて服部さんのCD-Rを焼いてもらったのは2年くらい前だろうか。ハーバートではなかったけれど(笑)、六弦フレットレスベース一本にも関わらずループを延々と重ねて曲を構築していく様は本当に衝撃的で、ライブ録音ということが容易には信じられなかった。独特の泣きのメロディーにビート、ベースラインに上モノと、ひとりバンドを地でいく服部さんに対し、中西さんもまた、手作りのマンドリン一本で(本業は弦楽器職人なのだ)ループを巧みに操るマンドリン界のムーン・ドックとでも言うべき超人。パーカッションはもちろんのこと水の音や電子音など音色を幾通りにも変え、即興で音を織っていくような繊細な音楽に驚かされる。二人ともソロの音源が出ておらず、ひそかに待ちわびていただけにリリースが決まったと(またも小田さんから)聞いて嬉しくなった。ライブの手触りそのままにパッケージングされた2枚の作品は、彼らがライブを多く行なっている京都のカフェ・アンデパンダンの新レーベルより。
(MY) |
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"Living/Loving"
CARNATION
CUTTING EDGE |
祝結成20周年!ながいことやってれば色々なことがあるさ、1曲目の歌い出し、まさに「偶然や必然だけじゃはかれないだろう」理由によってトリオ編成になったカーネーション。酸いも甘いも乗り越えて現在国内ナンバーワン大人の色気ロック・シンガーとなった直枝政広に冒頭から「こんなこときっと、ありえないと俺は思っていた」と歌われて、これまでのカーネーションの道程とサウンドが一気にフラッシュ・バックして死にそうになりました。バンドの誕生と成長、変化と成熟を同時代的に経験することによってのみ醸される悦びというものは確かにあって、音楽を聴きはじめた頃、いろんな新譜の発売日をドキドキしながら待っていたあの遠い昔の感覚を切なく思い出しながら、もう何度も何度もこのアルバムを聴いてます。とにかく直枝の歌声が素晴らしい。歌詞もこれまでに増してパンチライン続出で、いきなり「幸せの杖でもあればいいね〜」(「Lover&sisters」)などと歌われるとああロックの歌詞ってなんてデタラメでエモーショナルで素敵なんだと本当に嬉しくなる。ライブももっと沢山やって欲しいな。(YO) |
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"si-cut.db and Full Swing"
STEPHAN MATHIEU & DOUGLAS BENFORD
BIP-HOP |
"Kapotte Muziek by"
STEPHAN MATHIEU
KORM PLASTICS |
"...benediecti
on.draw"
AKIRA RABELAIS
ORTHLORNG MUSORK |
"rvb"
HERVE BOGHOSSIAN
LIST |
センシティヴDSPミュージックの旗頭ステファン・マシューは、現在、キット・クレイトンのオースローング・ムゾークからリリースされるアルバム"sad
mac"を数年がかりで制作中だが、傍系に属するリリースが相次いで2枚登場した。si-cut.dbことダグラス・ベンフォードとのコラボレーション・アルバムはフランスのビップホップからのリリースで、コメットことフランク・ブレシュナイダーとボヴァイン・ライフとのコラボに続くシリーズ第二弾。ベンフォードはベンゲとのテニスも含めて、ちょっとスキャナー等にも似た幅広い作風を持ったアーティストだが、マシューとの相性は非常に良かったようだ。ロマンチックでキャッチーでさえあるドローン・サウンドと、耳に心地よいクリックの組み合わせは、この種の試みの中でも最もポップな成功例というべきだろう。それとは打って変わって、数年来に渡り継続中の、カポテ・ムジークのリミックス・プロジェクトへの参加作は、なんと作業中にOS9から0SXにアップデイトした所、コンピュータがクラッシュしてしまい、リブートしてみたら勝手にサウンド・ファイルが出来上がっていた、という代物。やはりというか当然というか、完全なハーシュ・グリッチ・ノイズで、穏やかなマシューのイメージを一変させる暴力的な作品となっている。マシューが好んで使用するDSPソフトウェアArgeiphontes
Lyreの制作者でもあり、自らもミュージシャンとして優れた作品を発表、最近は竹村ノブカズとのコラボレーション10インチ(傑作!)もリリースされた才人アキラ・ラブレー。オースローングからの新作アルバムは、ギターに多様なDSP処理を施してデリケートなドローンに仕立て上げた、極めて美しい作品集。ギターのDSPものは最近流行している感もあるが、真打ち登場といったところだ。もう一枚、DSPドローンの秀作として、あのソガーとかつてION+というユニットで活動しており、現在はリスト・レーベルのオーナーでもあるエルヴェ・ボゴジアンのファースト・ソロ『rvb』を挙げておきたい。バス・クラリネット、ギター、ピアノ(何とデヴィッド・グラブスが弾いてます!)、そしてサインウェイヴを丹念に紡ぎ合わせた繊細極まるミニマル・ドローンは、時を忘れさせてくれる。(A) |
"窓"
neuma
風待レコード |
松本隆主宰の風待レコード、アルバム第一弾アーティストのneuma(ねうま)のアルバムです。結成は2000年でメンバー各々、他にも音楽活動をしている魅力溢れるバンドです。穏やかなボーカル柴理恵とギター湯川寅彦、コントラバス守屋拓之、アコーディオン佐藤芳明、ドラム菅沼雄太の緩やかな演奏で包み込んでくれます。角がなく、まあるい優しさの溢れる音は、聴く人の心にするりと入り込んで、ふわっと広がります。カラッとしていたり湿度があったりでちょうど、窓から流れてくる風、空気のように心地よい曲集です。(MK) |
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"Charlemagne at Sonnabend "
CHARLEMAGNE PALESTINE
(-)/ ALGA MARGHEN |
ジム・オルークやアラン・リクト、リー・ラナルドらも絶大なリスペクトを表明する音響探究者シャルルマーニュ・パレスタイン。凄まじいほどにミニマルなオルガン・ドローンを主体とした音楽性ながら、なぜかテディ・ベアのぬいぐるみをズラリと並べてパフォーマンスをするなど、一筋縄ではいかないユニークさを有する唯一無二の存在だ。本作は、そのパレスタインが、NYの名門現代美術ギャラリー・ソナベンドが移転する際に行った2000年のライブ(及びそのリハーサル)を2枚組CDで音源化した300部限定リリースを、イタリアの音響アート/実験音楽専門レーベルのアルガ・マルゲンがディストリビュートした普及(?)盤。終わりそうで終わらない不安定なピアノのトレモロが延々と続き、徐々に徐々に音階が移行しつつ、聴く者に癒しとも覚醒とも高揚とも沈静とも異なる不可思議な作用をもたらす、この種の音楽の理想形と言えるだろう。延々と繰り返しが続くかのように思えるが、音楽である限り当然いつかは終わるわけで、それはある意味、第一音が始まった瞬間から終焉へのベクトルを強く意識させることにもなる。終わりが始まる予期と兆しの端緒が終焉へと向かう音……? ちなみにソナベンドとパレスタインの関係は30年前に遡り、74年には2枚
組LP『Four Manifestations on Six Elements』をソナベンドからリリースしている(余談だがアラン・リクトはこのLPを自らのミニマル・ミュージックベスト10の1位に挙げている)。(KY) |
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"American Pop: An Audio History"
V.A.
WESTHILL AUDIO ARCHIVES |
版権の問題がどうなっているのか詳しく知らないが、おととしあたりから、1920〜40年代くらいまでのアメリカのジャズ/ポピュラー音楽が、チャーリー・パーカー10枚組¥2800とかデューク・エリントン40枚組¥7700とか、これまでとは比べ物にならないくらいの廉価で輸入されるようになってきた。ただ安いだけじゃなくて非常に貴重な録音が混ぜてあったり、書き下ろしの丁寧なライナーがついていたり、最近はタワー・レコードに行くとまずそういったBOXセットの積んである平台を見ることにしている。このBOXは9枚組で、1893年(黒人コーラスを蝋管から復刻!)から1946年(トリスターノ・スクール)まで、アメリカ黒人をルーツとするポピュラー・ミュージックの音盤を時代順にまとめたものだ。CD1枚に大体25曲が収録されているので、トータルで200組以上のアーティストの音盤を聴く事が出来る。これだけあると流石に知らないミュージシャン、知らない曲の方が圧倒的に多くて、これまで自分がなんとなく思っていたアメリカ音楽の見取り図の上にこのサウンドを徐々に重ねてゆけることを思うと楽しみだ。歴史的録音と呼ばれているものも勿論多数収録されている。と、同時に、アレックス・ワイルダーなんかもちらっと選ばれていて、このコンピレーターには親近感が沸くなあ。アレン・ロウさんという方のようです。(YO) |
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Hidden Between Sleeves"
IMMENSE
FIERCE PANDA RECORDS |
イメンスはブリストル出身の5ピース・インストバンド。ファット・キャットからリリースされた前作『Evil
Ones & Zeros』はポスト・ロックをベースにしつつも所々に見受けられるノイジィな展開の妙が、一部の音響エクスペリメンタル好きのツボを押さえて密かに評判を呼んだけれど、今作では一気に化けました。まさかの驚きの展開!、一体どうしたことかヴォーカルが歌いまくっています。しかもその歌声がエモくてエモくて素晴らしいのですが、それもそのはず、その正体はワックスウィングのVo.ロッキー・ヴォトラト! 音の方はさらに実験性を増し、エレクトロ・ノイズと泣きの反復ギターフレーズに、ダウン・テンポかつ変拍子のリズムが入り混じりながらもカオティックにまでは至らない音響レイヤーと、ストリングスやピアノを導入したシリアスな現代音楽ぽい要素に心を奪われました。個人的には、これまでいわゆるエモ的な、屈強な男たちが涙を流してハグしている、みたいな熱さがどうも苦手だったのですが、本作はサウンド&ヴォーカル共に「これしかない」という抑揚の美学が貫かれていて、抑制と高揚のバランスが実に絶妙です。「盛り上がり」の単純性をあまり肯定しない私ですが、これにはたまらず素直にバースト!(KY) |
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"『1』"
TORI LABEL |
"剥離しつづける ロマンの残滓"
福田 誠
TORI LABEL |
"20tracks"
SHIBATA
TORI LABEL |
"A String of Pebbles"
村岡充
TORI LABEL |
枯れたロマンティシズムとどこかしらキッチュなユーモアセンスを内包する鳥取のレーベル、トリレーベルから、一挙に4タイトルが同時リリース。『1』はオズディスク首領の田口史人氏の不定形ユニット。過去10年の記録から厳選した記録集とのことで、なるほど、かなり幅が広く濃い内容。フォーク・ソウルとも言うべき「五年」が素晴らしいです。福田誠のセカンドアルバムは前作の録音から数えるとおよそ10年振り。スタイルこそ大きな変化はありませんが、深いフィードバック・ギターを背に朗々と歌い上げる様は堂に入ったもの。トリきってのドリーミー・ポップ・ユニット、ボルゾイのシバタのソロ・アルバムは、キュートなショート・トラック集。一見、ただの可愛いトイポップのような印象を受けますが、よくよく聴くと、エイフェックスのような狂気が見え隠れしてくる、トリらしい作品。最後は岡山のインスト・バンド、テスト・パターンの村岡充のソロアルバム。テスト・パターンよりもフリーフォームで、力の抜け具合が妙に新鮮。村岡さんの歌声をちゃんと聴くのは初めてでしたが、その素朴な美しさに驚きました。(KN) |
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Spoon & Rafter"
MOJAVE 3
4AD |
90年代初頭に今は亡きクリエイションからデビューしたシューゲイザー・バンド、スロウダイヴ。2002年にはモール・ミュージックから彼等の曲のみをカヴァーした2枚組みコンピレーション・アルバム『Blue
Skied An' Clear』が発売されるなど、未だに根強い人気を誇っている。1995年には彼等は解散し、主要メンバーのニール・ハルステッドとレイチェル・ゴスウェルは新バンド、モハーヴェ
3を結成。最初こそスロウダイヴの影響下のサウンドであったが、1998年の2ndアルバム『アウト・オブ・チューン』以降、カントリーやフォーク/トラッドの影響が色濃く出始め、より豊潤なメロディー重視のバンドに変化していった。ニールは2002年の初のソロ・アルバム『Sleeping
OnRoads』発売時には「イギリスで最も優れたソングライターの1人」と評され、彼のアイドルでもあるニック・ドレイクと比較されたりもしている。そして約3年振りとなる待望の4thアルバムは近作にあったようなアメリカーナ嗜好に、イギリス的ともいえる牧歌的なアレンジや、フレイミング・リップスの好敵手ともいえる電子音を散りばめたメランコリックかつソフトサイケデリックな雰囲気も加わり、ニールのソングライティングが更に冴え渡った彼等の最高傑作となった。(O) |
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"星と恐竜"
PLACE CALLED SPACE
POET PORTRAITS |
彼女のライブはいつも雨が降る。私の知る限りほぼ9割方、雨が降っている。そんな彼女のはじめたプライベート・レーベルの名は、雨レコードと言うのでした。ライブ会場と一部店鋪のみでごく少数販売されていたCD-Rは、雨が土にしみ込むようにじんわりと広まって、ついにこのたびポエット・ポートレイツから正式に発売されることに。いつもは雄々しい爆音と、静かで淡い音のせめぎ合いを繰り返し、胸に抱いたリッケンバッカーと今にも心中してしまいそうにうっとりと歌う彼女だが、本作はガット・ギターによる弾き語り中心の柔らかなアルバム。つややかで甘やかな歌声と、指使いさえ聴こえてきそうなぬくもりあるギターの音色に、どうしようもない切なさと幸福感が満ちて来る。ライブで見る凛々しい彼女も魅力的だけれど、このたおやかさに溢れたプライベートなアルバムもまた秀逸。ポエット盤にはロレッタ・セコハンの出利葉信之がアルト・サックスで参加したインストと書き下ろしの歌が新録されています。(MY) |
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